グリーフ【grief】とは…?  

大切な人の死を含め、愛着を抱いていた人物や環境、身体機能などを失う喪失体験後に起きる情緒的感情であり 心理社会的・身体的反応が起きます。

グリーフは死別体験だけでなく、その人が大切に思ったことすべてに及びます。
喪失のリストは無限だといわれすべての人が喪失体験者で悲嘆経験を持つといわれています。
思い出してみてください。

卒業式の時、どんな気持ちを体験しましたか?学び舎をすだつ気持ち、先生や友達との離れ離れになることに対してどんな気持ちになりましたか?この体験もグリーフです。

グリーフが「悲嘆」と訳されるように、悲しみや嘆き怒りなどグリーフの特徴的な反応としてあげられますが、グリーフの根底には「愛着や愛情」があり失った人やものを愛おしむことも懐かしむこともグリーフです。

グリーフの反応も回復のプロセスも、一人一人違います。

 


 
喪失体験と悲嘆【グリーフ】  

喪失体験には、目に見える喪失(物理的喪失)と目に見えない(心理社会的喪失)喪失体験があります。
私たちの社会の中には、多様な喪失体験があり、私たちの人生において様々な喪失体験と背中合わせに生きています


目に見える喪失

大切な人の喪失(家族、友人知人、身近な人の死
身体の喪失(病気や事故などにより身体の一部を失う)
所有物の喪失(財産、仕事、ペット等
環境の喪失(転校、転居、被災等で住む家や地域を失う)
役割の喪失(職業や家庭における役割の喪失



目に見えない喪失

自尊心の喪失(いじめ、各種ハラスメントなど)
安全 安心の喪失(事件・事故・災害、戦争・DV・虐待等)
生きる意味の喪失(夢、希望、目標、日常など )
 (そのほかに、喪失体験をしているのに明確な喪失ではないため、本人が自覚できないままでいる「曖昧な喪失」があります。)






「歩み」のグリ-フケア・サポートとは 

何らかの喪失体験があって辛い時は、傍でそっと耳を傾け寄り添ってくれる信頼できる人と安心して自分のペースで語り、分かち合える場所が「グリーフ(悲嘆感情)」の一つのサポートになります。

自分のペースで語り、ご自身が納得できるようにグリーフと折り合いをつけ子のグリーフも人生の一部なんだと かな(悲・哀)しみを愛(かな)しみとして心の中で抱きしめられるように、その過程に寄り添わせていただきながら一歩の歩みの伴走者、その生き方の証人として共にいさせていただけたらと思っています。

体の傷や病気の時に家族や医師・看護師さんが手を当ててくれますね。
手を当てることを「手当て」と言います。

同じようにこころの痛みやこころの傷もあなたの存在を大切に思いやる気持ちと真心の「こころの触手」で手当てのお手伝いができたらと思っています。

「人が人を傷つける、人を救ってくれるのも人」

世の中には人の数だけグリ-フ(悲嘆)があり、そのかなしみに寄り添い支え合える社会づくりが優しい社会、平安な社会につながると信じています


グリ-フパ-トナ-歩み 代表 本郷由美子